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ニュージーランド南島、地震の痕跡が残るクライストチャーチを歩いて思ったこと

ニュージーランドを旅行して、ニュージーランドの人たちから日本人として頻繁に受けた質問があります。それは「東日本大震災であなたと家族は大丈夫だったの?」ということ。

クライストチャーチ

ご存知の通りですが、2011年2月にニュージーランド南島もカンタベリー地震と呼ばれている大きな地震がありました。カンタベリー地方には南島でいちばん大きな都市クライストチャーチがあります。奇しくも東日本大震災とは1か月も違わずに起こった地震であり、東日本大震災が来るまでは日本でもニュースでフォーカスされていた記憶があります。

あの日の私は東京の当時の職場にいて、帰宅できなくなりました。その後の半月くらいのあいだ職場は、安定した電気の供給が必要な機械があったことから営業が安定しないなど、日常生活を送れるレベルにある私たちでさえ非日常に翻弄される状態でした。東北出身者として、仙台や福島に友人がいるひとりとして、大したことはできていないながら他人事ごとにしないように…、そんな風に思っていますが、いまだ仙台までしか行けていないことは引っかかっています。

リトルトン

港町のリトルトンはクライストチャーチからバスで30分程度。海と空が素晴らしかった。

クライストチャーチは夏にやってくるクリスマス目前

クライストチャーチは夏にやってくるクリスマス目前。星がかわいかった。

地震の痕跡が残るクライストチャーチ

ところでクライストチャーチ周辺では、市内中心部と市内から30分程度のリトルトンという港町を歩きました。封鎖されている道路や倒壊したままの建物、積み上げられたがれきは中心部のあちらこちらで見られました。

クライストチャーチにて

クライストチャーチ市内、カンタベリー地震の痕跡が残っています

街中を見渡すとクレーンがあちこちから見つけられます

街中を見渡すとクレーンがあちこちから見つけられます

1904年に完成したという大聖堂が倒壊したままの様子には心が痛くなりました。おそらく倒壊する前まではクライストチャーチのシンボルとして役割を果たしていたのではないかと思います。そんな姿を見てみたかった。

この大聖堂は修復に莫大なお金がかかることや、再び地震が起これば倒壊の危険があるということで、取り壊しが決まってしまいました。このことはニュージーランドからニュージーランドのさまざまな情報を届けてくださる「日刊ニュージーランドライフ」さんに詳しく書かれています。

さようなら クライストチャーチ大聖堂の取り壊しが決定│日刊ニュージーランドライフ

クライストチャーチのシンボルである大聖堂

100年以上ここにあった大聖堂は取り壊しが決まっています

私が出会ったニュージーランドの人たちはみんな、日本の被害のことを気にかけてくれていました。それはニュージーランドも日本も地震という同じ体験がベースにあるからだと思います。本当はこんな共通点などなくそれまで通り暮らせていることの方がありがたいのですが、同じような体験をもとに言語を超えて通じ合える部分があるのだなということを、ニュージーランドで度々感じました。

新しいカードボードでできたカセドラル

今年8月にクライストチャーチには日本人建築家の坂茂さんが設計した仮聖堂「カードボード・カセドラル」がオープンしました。新たな観光スポットとしてクライストチャーチに観光客が来るきっかけになったらいいなと思います。

紙の大聖堂 内部

坂茂氏設計の紙の聖堂(カードボード・カセドラル)、支柱がカードボードです。

紙の大聖堂 内部

十字架もカードボードでできていました

タペストリーが素敵でした。地震のグラフが描かれています。

紙の聖堂、タペストリーが素敵でした。その時の地震計のグラフが描かれています。

クライストチャーチ、ぜひ歩いてみてください

クライストチャーチはニュージーランド南島の中央部分にあります。クライストチャーチからは列車やバス、飛行機などの交通機関が出ているので観光の起点にしやすそうです。市内のハグレーパークは広くてきれいで、自分の住んでいる街にこういうスポットが欲しい!と思う気持ちのいい場所でした。

ハグレー公園 クライストチャーチ

中心部にあるハグレー公園(Hagley Park)は広くて気持ちよかった。休日に本とお弁当を持ってでかけたい感じ。

私がクライストチャーチで見聞きしてきたことは残念ながら何の力にもなりませんが、いち旅行者が見たニュージーランドの側面としてひとつの記事にしておきたいと思いました。